特別展「大岡昇平の世界展」

2020年06月27日更新

特別展「大岡昇平の世界展」 

日本の文学史上に大きな足跡を残し、昭和を代表する作家・大岡昇平(1909~1988)。若き日に小林秀雄、中原中也らと出会い、スタンダール研究家として知られた大岡は、1944年、35歳で出征し、九死に一生を得て帰還します。戦後、実体験をもとにした「俘虜記」で小説家デビュー、戦争文学の最高峰といわれる「野火」、ベストセラー「武蔵野夫人」を発表。その後もさまざまなジャンルの作品を手がけ、研究・評論・翻訳にも多くの業績を残しました。1967年には「レイテ戦記」の連載を開始、高い評価を得ています。本展では、ご遺族から当館に寄贈された「大岡昇平文庫」の資料を中心に、生き残った者としての責任を負いながら、一文学者として戦後日本を歩み続けた、その生涯を辿ります。

知識人である大岡が、一兵卒として体験した戦争。その透徹したまなざしが描き出した作品は、人間の根源的な問いを内包する、優れた世界文学として読みつがれています。戦後75年を迎える今、大岡作品が伝えるメッセージを改めて見つめ直す機会となれば幸いです。

開催日 2020年10月3日(土)~11月29日(日) 予定
※休館日を除く
時 間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
場 所 神奈川近代文学館 第2・3展示室
エリア 元町・山手・中華街・山下公園エリア
料 金 一般700円、65歳以上/20歳未満及び学生350円、高校生100円、中学生以下は無料
【展示資料】
●富永太郎画「自画像」(仮題)1924年(大正13)油彩
成城の自宅書斎に飾っていたもの。親友・富永次郎の兄であり、中原中也、小林秀雄とも深いつながりがあった夭折の詩人画家・富永太郎は、大岡にとって終生の研究テーマだった。神奈川近代文学館蔵
●書「孤影悄然」
1944年夏、戦地フィリピン・ミンドロ島に配属された大岡は、現地で自らの過去を振り返ったノートの最後に、この言葉を自分の墓碑銘として記している。鎌倉文学館蔵
●晩年使用の眼鏡
大岡は白内障のため両眼を手術、のちに水疱性角膜症を患った右眼側は遮蔽用の曇りガラス、左眼側は中央が分厚いレンズになっている。個人蔵
●「野火」第5回原稿 「展望」1951年5月号に掲載
飢餓と病に多くの兵士達が斃れた激戦地フィリピン・レイテ島が舞台。本隊から見放され、孤独にさまよう病兵・田村一等兵を主人公に、殺人や人肉食など、極限状態における人間の姿を描いた不朽の名作。神奈川近代文学館蔵

※イベント内容・スケジュールは直前で変更される場合もあります。詳細は主催者のホームページ等でご確認ください。

お問合せ 公益財団法人神奈川文学振興会
電話番号 045-622-6666
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