演劇紹介『三文オペラ』/KAATにて

加藤菜月(第15代横浜観光親善大使)2018年01月31日

皆さま、こんにちは。
平成29年度横浜観光親善大使の加藤菜月です。

今回はKAAT神奈川芸術劇場にて、2月4日まで開催されている『三文オペラ』をご紹介します!
「KAAT滅亡」
そんな大胆なキャッチフレーズが目を引くポスターの真相とは…。

<STORY>

ほんの少し先の未来、荒廃したKAATは浮浪者たちの城となっていた。
劇場を占拠したのは浮浪者たちの指導者である乞食王ピーチャム。
ある日ピーチャムは、大事な一人娘のポリーが盗賊王マクフィスと結婚したことを知り大激怒する。
ピーチャムは乞食たちと共に様々な罠を張り、どうにかマクフィスを捕まえようとするが…。

今回、『三文オペラ』を観劇して1番に驚いたこと、
それは、これは「観る」演劇ではなく、「体感する」演劇だということです。
これまで演劇は自分とは全く関係のない世界を映し出す舞台上で、自分とは全く関係のない人たちが織りなす物語を「観る」ものだと感じていました。
しかし今回観劇させていただいた『三文オペラ』で、その常識は一気に覆されました。

わたしが演劇の世界観を「体感する」ことを強く感じた2点をご紹介したいと思います。

ひとつめは“参加型の席の導入”です。
『三文オペラ』では、通常の着席型の座席だけではなく、劇参加型のオールスタンディング席が用意されています。
参加型の席の観客は、劇中に登場する「ピーチャム乞食商会」の一員としてライブで演劇に参加し、キャストと一緒に劇を盛り上げるのです。
観客をも巻き込んだこの演出により、キャストとの距離がぐっと近くなった気がしました。

そして、ふたつめは“わたしたち観客との一体感”です。
歌って、踊って、笑いもあって、、、そんなオープニングからはじまる舞台ですが、終盤にかけてガラッと雰囲気が変わります。
終盤、物語のキャストだと思っていた人たちが観客であるわたしたちへ問いかけます。
「皆さんは、、あなたは、どう思いますか?」
キャスト陣の問いかけの言葉で、わたしたちは一気に舞台の世界に引き込まれます。
そして、この演劇の意味を、訴えたかった感情を、キャスト・観客それぞれが自分の心に落とし込む、そんな時間の流れを感じました。


「観る」だけではなく、「体感する」新しい演劇の形を感じたひと時でした。

今回ご紹介した『三文オペラ』は、2月4日までKAAT神奈川芸術劇場にて公演中です。

公式サイトURL:http://www.kaat.jp/d/sanmon